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進学塾enaの夏期合宿を解説(25年度版)|今年度より22泊コースも登場

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今回はenaの夏期合宿の内容の解説と、何年生から合宿に参加すべきかについて考察したいと思います。

この記事でお伝えしたいポイント
  • 夏期合宿の参加は小6が効果的。
  • 小6夏期合宿で費用を抑えたいなら宿泊のない通塾コース(セミナーコース)が最有力候補。

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夏期合宿を開催している塾は意外と少ない

今回、改めて調べてみてわかったことは、夏期合宿やっている塾は意外と数少ない。ということです。

大手塾(SAPIX、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研)の中でも夏期合宿をやっているところは早稲田アカデミーだけ。他は宿泊を伴わない夏期講習が基本のようです。

そんななか、enaは夏期合宿をやっています。山梨県に自社の合宿場を持っていることもあり、夏期だけでなくGW合宿、週末合宿、正月合宿と頻繁に合宿を行っています。

enaの夏期合宿

enaの夏期合宿は、4・5年生では夏期講習の追加オプションという位置づけになっています。一方、6年生では夏期講習に自動付帯されます。(要するにセットで必ず申し込みが必要)

それぞれの学年で用意されている合宿プランは以下のとおりです。

対象学年合宿名称宿泊数備考
小4夏期自然体験合宿4泊5日夏期講習だけ受講し合宿には参加しないことも可
夏期合宿4泊5日同上
小5夏期合宿4泊5日同上
小6夏期合宿10泊11日夏期講習を受講すると自動で参加となる
必勝合宿22泊23日同上
夏期セミナー10日間(通塾)通塾で合宿と同様のカリキュラムを実施

早稲田アカデミーの夏期合宿でも3泊4日なので、enaの合宿がいかに長期間なのかがわかります。

以降では各学年の夏期合宿の内容を説明します。

小4夏期合宿の内容

小学4年生では「夏期自然体験合宿」と「夏期合宿」の2つから選べます。

夏期自然体験合宿

夏期自然体験合宿」は合宿場のある山梨県の自然の中で理科を中心とした体験学習を行う4泊5日の合宿です。

ハイキング(自然や水工場等の見学)やジャガイモ掘り、竹の水鉄砲づくり、牛の乳しぼりとアイスクリームづくり、星座観察等を実施します。

期間中は、4科(算数・国語・理科・社会)の学習はありません。

夏期合宿

夏期合宿」は夏期講習までに学んだ4科の重要単元の学習を行います。

7時に起床し、9時から20時までは昼食、夕食時間を除き、各教科の授業をぶっ通しで実施します。そして20時から21時30分までは入浴タイムで22時に完全照灯という流れです。

期間中は、各教科 1時間×8回(4科で計32時間)の授業があります。そのほか、1日に1時間だけ4科授業ではない単元(星空観察、立体パズル、花火)があります。

小5夏期合宿の内容

小学5年生では「夏期合宿」の1択になります。

夏期合宿」のタイムスケジュールは、小4の「夏期合宿」とほぼ同じです。異なる点は、各教科の授業時間の配分です。

小学5年生では、算数:14時間、国語:8時間、理科:6時間、社会:7時間(計35時間)となっており、星空観察、立体パズルの時間はありません。最終日の花火の時間だけがあります。

小6夏期合宿の内容

小学6年生では「夏期合宿」と「必勝合宿」そして宿泊を伴わない「夏期セミナー」の3つから選べます。

また各受験生の志望校に合わせて授業のカリキュラムが「都立中」「都私立」「私立中」に分かれています。(以下補足参照)

夏期合宿(10泊11日)

まずは「夏期合宿」です。24年度までは4泊5日でしたが、25年度から10泊11日になり、子どもの負担も家計の負担も2倍になりました。。

(厳密には費用は2倍ではなく約2倍弱です。詳細を知りたい方は別記事をご覧下さい)

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受験を控えた学年なだけに遊びは一切ない勉強詰めの11日間です。小4・小5コースのような星空観察や花火等の時間はありません。

7時に起床し、9時から20時までは昼食、夕食時間を除き、各教科の授業をぶっ通しで実施します。完全照灯時間は23時でそこまでは復習タイムになります。

必勝合宿(22泊23日)

必勝合宿」は、脅威の22泊23日の合宿です。それ以外の過ごし方等の公開情報はほぼ出回っておらず、現時点で詳細はわかりません。

おそらく「夏期合宿」の日ごとのスケジュールが23日間続くものだと思われます。

夏期セミナー(10日間)

夏期セミナー」は、「夏期合宿」「必勝合宿」と同じ夏期合宿の括りですが、宿泊を伴わないタイプの講座です。

塾に通いながら合宿と同等のカリキュラムをこなすものになります。夏期合宿というより、夏期講習の延長といった感じです。

1日9時20分から17時45分の450分(7.5時間)の講座が10日間。開催場所はいつも通っている校舎ではなく、主要駅の近隣の特別会場で行われます

総学習時間は合宿に劣るものの、宿泊できない理由があるご家庭には有力な選択肢となりうるコースです。

補足:小6夏期合宿における「都立中」「都私立」「私立中」コースの違い

どの合宿コースでも、志望校に合わせた授業タイプとして「都立中」「都私立」「私立中」のいずれかを選択します。

合宿コースと授業タイプの組み合わせの内容は以下です。

比較項目必勝合宿夏期合宿セミナー
日程合宿日数23日11日
講習日数10日20日30日※1
都立内容合宿では適性検査対策
講習では理系、文系、作文、国語
費用569,360円418,000円322,740円
都私立内容合宿では適性検査対策
講習では理系、文系、作文、国語
期間中、理・社の映像授業視聴可
費用593,560円442,200円346,940円
私立内容なし合宿/講習ともに4科対策
期間中、理・社の映像授業視聴可
費用404,580円309,320円
※1 うち10日間がセミナー、20日間が通常の夏期講習

enaは近年、私立中もターゲットに含めた指導方針にシフトしていることもあり、内容も費用も充実している「都私立」を勧めてくることが多いです。

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「都私立」と「都立」の違いは映像授業の視聴可否だけです。価格差は2万5000円程度です。

通常期間でも、映像授業に関するフォローは基本的に塾ではしてくれないので、夏期講習中も同様に自主的な学習のみとなると思われます。その形式と費用のバランスを見て価値を感じられるかがポイントです。(私は感じられませんでした)

合宿は6年生ためのイベント。1度は体験させたいなら小6が妥当

中学受験を目指し通塾しているならば1度は体験させたい合宿。

ただ体験させるタイミングの判断は難しいです。

以下は小4~小6までの夏期合宿を並べたものです。

比較軸小4夏期合宿小5夏期合宿小6夏期合宿小6必勝合宿小6夏期セミナ
宿泊数4泊5日4泊5日10泊11日22泊23日
費用
※夏期講習費込

約21万円

約28万円
×
約42万円
×
約60万円

約35万円
子どもの負担
32時間
ややハード

35時間
小4より負担低

99時間
ややハード
×
198時間
かなりハード

75時間
負担低
授業内容
4教科の重要単元の掘り下げ

同左

重要単元の総ざらいと入試演習

同左

同左

見てのとおり、小4・小5の合宿の方が費用・子どもの負担が小さく、小6よりも参加しやすいというのが事実です。

ただ忘れてはいけないのは、いまもひと昔前も、夏期合宿というのは小学6年生のためのイベントだということです。

合宿効果が1番高いのは小学6年生です。理由は小6夏期合宿では入試対策が学習の中心となるから。

enaの授業は小5で小学校で習う単元の学習が完了するスケジュールで進むため、小4や小5の夏期合宿では重要単元の深堀に留まります。入試(特に都立中高一貫校での適性検査)に特化した学習は小6で実施されます。

つまり都立中高一貫校での高い合格実績を誇るenaのノウハウが頭角を現すのは小6からということです。

よって基本的には小学6年生での合宿参加を考えるのが自然かと思います。

ただ比較表のとおり、小6での合宿は費用負担が大きいのと、その高額費用を回避する夏期セミナーという選択肢が存在していることが、コース選択を悩ませます。

こういったことを踏まえて、うちでは以下の進め方で小6での夏期合宿のコースを決めようと思っています。

  • 小5夏期合宿に参加してみる(合宿の中ではリーズナブル且つ負担が少ない)
  • その結果、本人が楽しかったと感じたら小6も夏期合宿に参加する
  • 小5夏期合宿が、自分に合う勉強スタイルでなかったと感じたら、小6では夏期セミナーにする

22泊は今年が初年度なので、そのベールは徐々に明らかになってくると思います。うちの子が小学6年生になったときに、どれを選ぶべきかを適切に選択できるように、引き続き、最新情報を確認していこうと思います。

なお、うちの子(現小4)は以下の理由により、今回の合宿参加は辞退しました。

  • 起床時刻と就寝時刻が子どもの生活サイクルとあっていない(ena合宿の方が、朝遅く、夜遅い)
  • 今年度、参加すると小5以降も毎回行かざるを得ない流れになりそう(家計への負担)

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毎朝5時起き 教育パパ
いたって普通の公立小学校に通う子どもと一緒に都立中高一貫校進学を目指している、受験戦争未経験のパパ(毎朝5時起き)です。 受験弱者でも受験成功を勝ち取るために知恵を絞りながら日々の努力を積み重ねる叩き上げスタイルを目指します。 中学受験に向けて頑張っている同志の方の共感いただけることをささやかに目指してながら執筆しています。
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