都立中高一貫校を目指す家庭必見!進学塾ena夏期合宿の費用とコスパ比較(25年度版)

今回はenaで開催されている合宿の費用比較と、授業料コスパ確認を行います。
- 近年のena合宿は、宿泊数が長期化しており、それにより最低利用料金があがっている
- 合宿費用は通常授業に比べ高額。一方で合宿でしか得られないものもあるから、1度は経験させたい、ただ4泊5日で十分
ena合宿とは
合宿とはその名のとおり宿泊を伴う勉強会です。今回の記事でも宿泊を伴う講習のみを取り上げます。
合宿というと夏期合宿のイメージがありますが、enaでは年間通じて数回合宿が開催されています。またその内容は対象学年に応じて様々なバリエーションがあります。
学習の内容は、適性検査や4科など中学受験対策だけに限らず、自然の中での体験を通じて理科の知識を深める自然体験合宿、等もあります。
宿泊数は1泊2日と短いコースもあれば、4泊5日や10泊11日の長期コースもあります。唯一の共通点は宿泊場所がenaの富士山合宿所であるということです。
以下は25年度の小4で開催された(される)合宿の一覧です。(25年5月時点)
合宿名 | 内容 | 宿泊数 | 料金 |
---|---|---|---|
記述力強化合宿 [4月] | 記述問題、作文問題を中心に取り組む | 1泊2日 | 36,300円 |
夏期自然体験合宿 [8月] | 自然の中での体験授業 | 4泊5日 | 132,000円 |
夏期合宿 [8月] | 4教科の重要単元を深く掘り下げ | 4泊5日 | 132,000円 |
近年は宿泊数が長期化。それにより最低利用料金がアップ。
近年のena合宿は、宿泊数が長期化している傾向にあります。(理由はいくつかありますが今回は割愛します)
当然、宿泊数が長くなることを受けて、その分の費用が膨らんでいます。
例えば、24年度までのena小6の都立夏期合宿コースの宿泊数は、5泊6日でした。それが25年度では、10泊11日に変更されました。それにより夏期合宿にかかる費用もあがっています。
さらに小6向けには都立必勝合宿コースという上位コースも登場しています。このコースの宿泊数は、なんと22泊23日です。
つまり25年度の小6の夏期合宿の最低利用料金は、10泊11日コースの約42万円になっています。(昨年度比、約4万円アップ)
合宿名 | 宿泊数 | 費用 |
---|---|---|
都立必勝合宿コース | 22泊23日 | 569,360円 |
都立夏期合宿コース | 10泊11日 | 418,000円 |
【参考】都立夏期合宿コース(24年度) ※25年度では選択制となった総仕上げ特訓(約5万円)を含む | 5泊6日 | 378,620円 |
なお小4での夏期合宿は任意参加制なので、最低利用料金は存在しません。詳しくは以下記事をご覧ください。


小4コース夏期合宿の1時間あたりの授業料
次に合宿の授業料が、通常の授業料に比べて高いのか安いのかを調べてみました。
結論は以下のとおり、夏期合宿の授業料の方が割高という結果になりました。
比較項目 | 小4 通常授業 | 小4 夏期合宿 |
---|---|---|
受講料 ※教材費込み | 34,980円 | 132,000円 |
平均授業時間 | 16.25時間 | 32時間 |
1時間あたりの授業料 ※教材費込み | 2,153円 | 2,961円 |
- 通常授業の授業料算出は、月の費用(授業料+教材費)を月の平均授業時間で割って求めています。詳細を知りたい方は以下の記事をご覧ください。

- 夏期合宿の授業料算出は、合宿費用から宿泊費等を差し引いてから、合宿での実質授業時間で割っています。詳細を知りたい方は以下をご覧ください。
(参考)夏期合宿における授業料算出方法の詳細
今回、採用した計算式は以下です。
授業料 = ( 合宿費用 – 移動宿泊費 – 教材費 ) ÷ 授業時間
移動宿泊費
富士山までの移動費+宿泊費として7,500円/泊を設定。富士エリア最安エリアの大人料金は約10,000円が相場。
教材費
小4の月の教材費と同額7,260円を設定。
授業時間
合宿中の学習時間32時間を設定。星空観察、立体パズル、入浴・夜食を含んだ復習タイムは除く。
まとめ:費用は高額…。合宿でしか得られないものもあるから、1度は経験させたい、ただ4泊5日で十分
ご覧のとおり、合宿の授業料は通常授業よりも割高という結果でした。また宿泊を伴うこともありトータル費用も高額です。
経済的余裕がある家庭は毎回参加でも良いと思いますが、一般家庭はそうもいきません。合宿参加のメリデメを考えたうえで、成果が一番あがるであろう時期に参加するのが望ましいと言えます。
メリット | デメリット |
---|---|
●自主学習以上の強制力があるため、セルフコントロールでは到達できないところまで行ける可能性がある ●受験に真剣なライバル達から刺激を受け、やる気に火が付く(もっとやらないとヤバい!と) | ●自主学習できている子に強制しても意味がない!? ●合宿時は特別講師が対応することが多いが、個々の生徒の特性が把握できておらず、効果的な指導ができない可能性がある(ただの集団授業になってしまう) |
合宿のメリットは、強制力によって限界を超える体験をする、ということ。
経験者たちの話として、四六時中勉強してても意外と大丈夫(案外できるものだ)と感じて、長い勉強時間への抵抗感がなくなった、という話はよく聞きます。
また通塾校舎以外から優秀なライバル達が集まってくるため、彼らの勉強への取り組み姿勢から刺激を受けて、もっとやらなきゃ!とやる気に火が付いたというのも、難関中合格を勝ち取った卒業生からよく聞きます。
こういった受け取り方ができる性格(精神年齢)になっているとメリットが最大化できます。子どもがそういった精神状態になっているかを量るわたしなりの判断軸は以下です。
- 受験生という自覚が芽生えだしている
- 勉強を苦に感じてない(学習習慣が身に付いている)
一方、デメリットは、ぶっこみ型(強制+集団+競争型)授業になるため、現時点で自立して学習ができていて且つ成果が出ている子などは、効果が薄れる可能性があります。
ただ最終的には1度経験させてみないことには、その子に合うか(合宿で覚醒する可能性含め)わからない部分があるのも事実です。
合宿に参加した結果、合わなかったということになるかもしれないリスクを加味すると、4泊5日ぐらいの期間がちょうどよいのだけどなあ、というのが個人的な感想です。
