ena小6夏期合宿の費用分析|どのコースがコスパが良いのかを調べたら想像と真逆の結果だった

今回はenaの小6夏期合宿の各コースのコスパ調査と、そこからわかったことを解説したいと思います。
- 時間あたりの授業料でみると夏期セミナーが1番割安。
- 泊まり込みでライバルたちと共同生活をしながら、enaの講師陣が付きっ切りで勉強をサポートしてくれる、という体験が合宿の価値。
- 合宿は日数によってお得感の差はない。むしろ長期の方がやや高い。
小6夏期合宿のコース
enaの小6夏期合宿は「夏期合宿」と「必勝合宿」そして宿泊を伴わない「夏期セミナー」の3つから選べます。
合宿名称 | 宿泊数・期間 | 正味授業時間 |
---|---|---|
夏期合宿 | 10泊11日 | 90時間 |
必勝合宿 | 22泊23日 | 189時間 |
夏期セミナー | 10日間 | 75時間 |
各コースの内容について知りたい場合は以下の記事をご覧ください。

以降では、各コースの時間あたりの授業料(単価)を調べ、コスパが良いコースを確認します。
時間あたりの授業料は夏期セミナーが1番割安
各コースの授業料を授業時間で割って、時間あたりの授業料を算出すると「夏期セミナー」コースが1番割安な結果となりました。
この結果は意外でした。
というのも、enaとしては授業料の高い合宿に参加してもらいたいはずで、コース費用は高いが時間あたりの授業料は安いという価格構造にしているだろう(合宿に一定のお得感を出す価格にしているだろう)と予想していたからです。
しかし、結果、そうなってはいませんでした。
結果はこちら↓
比較項目 | 小6 夏期合宿 | 小6 必勝合宿 | 小6 夏期セミナー |
---|---|---|---|
講習料(夏期講習含む) | 418,000円 | 569,360円 | 322,740円 |
うち、夏期講習相当分を除いた合宿相当費 | 219,707円 | 470,213円 | 148,720円 |
時間あたりの授業料 | 2,441円 | 2,488円 | 1,983円 |
小6夏期講習+夏期合宿はセットでの申し込みになっており、費用も各講座を合算した表示となっています。そのため、今回は以下の考え方で夏期合宿部分だけの授業料を算出しています。
① 小5夏期講習の時間あたりの授業料を確認(小5は夏期講習と夏期合宿が別になっており、それぞれの料金がわかるため)
② ①の時間あたりの授業料に、小6夏期講習の授業時間を乗じて夏期講習の授業料を算出
③ 小6夏期講習+夏期合宿の費用から、②を引いて合宿相当費を算出
この結果だと、なるべく費用を抑えて効果的な講座を受けたいと考えている家庭は、トータルの講座料も安く且つ時間あたりの授業料も安い「夏期セミナー」コースに、ほぼ流れてしまうのでは。と思ってしまいます。(うちも、そうなりそうです…)
時間あたりの授業料が高くても、合宿には夏期セミナー(通塾)では得られない価値がある!というenaの自信の現れなのかもしれません。
補足:宿泊相当費を加味すると合宿の方が割安になる
上記の計算では各コースの授業料を正味授業時間で割って算出していますが、実際、もう少し細かく考えると、合宿の料金は、宿泊費・移動費などが参入されたうえで設定されているため、これらの費用を除いて授業にかかっている料金を算出したうえで、時間あたりの授業料を求めるほうが精緻という考え方もあります。
この考え方で、時間あたりの授業料を算出した場合の結果は以下のようになりました。
比較項目 | 小6 夏期合宿 | 小6 必勝合宿 | 小6 夏期セミナー |
---|---|---|---|
時間あたりの授業料 | 1,527円 | 1,576円 | 1,983円 |
見てのとおり夏期セミナーより合宿のほうが割安になります。この結果から言えることは、合宿が割高になっている要因は、宿泊に伴う費用がかさんでいるから。とも言えます。
つまり、合宿というのは、テレビもゲームもない環境に泊まり込みでライバルたちと共同生活をしながら勉強する、という環境を提供するという料金が、時間あたりの授業料に加算されているということです。
合宿も宿泊数が長いほどお得かと思いきや、そんなことはない
夏期セミナーより割高な合宿ですが、それでも合宿を選ぶ場合、10泊11日の「夏期合宿」と、22泊23日の「必勝合宿」は、どっちがお得なのか。
期間が長くなればなるほど、お得感が増す価格体系になっていると思いきや、そんなことはなく、22泊23日の「必勝合宿」のほうが、少し割高という結果になりました。
比較項目 | 小6 夏期合宿 | 小6 必勝合宿 | 小6 夏期セミナー |
---|---|---|---|
講習料(夏期講習含む) | 418,000円 | 569,360円 | 322,740円 |
うち、夏期講習相当分を除いた合宿相当費 | 219,707円 | 470,213円 | 148,720円 |
時間あたりの授業料 | 2,441円 | 2,488円 | 1,983円 |
enaの講師陣が付きっ切りで教えてくれているわけで、長期になればなるほど単価も高くなる(延長割増し方式)というもの、わからなくはありません。
最上級プランの「必勝合宿」は、費用の観点から購買意欲を駆り立てるものではなく、enaの講師陣が23日間、付きっ切りで教えてくれるというプレミアム感で、購買意欲を駆り立てる戦略なんだと理解しました。
今回の調査で理解が深まりましたが、合宿とは、テレビもゲームもない環境に泊まり込みでライバルたちと共同生活をしながら、enaの講師陣が付きっ切りで勉強をサポートしてくれる、という学習環境を提供するサービスです。
子どもにとっては1回きりの中学受験。そのためにこのプレミアム感を提供してあげたいと考える家庭は「必勝合宿」が選択肢になるのだろうと思います。

